料理の名称と完全に一致していることから、Yahoo!知恵袋やSNS上では毎年5月になると「庭に咲いた卯の花は天ぷらやおひたしにして食べられるのか?」という質問が散見されます。この疑問に対する取材上の結論は、「植物学的な猛毒はないが、伝統的な食用植物ではなく、観賞用途に留めるべき」という見解です。
植物のウツギ(空木)の若葉や花には、トリカブトやキョウチクトウのような致死性の猛毒成分は含まれていません。地域の一部の伝承料理や山菜採りの間では、極めて若い新芽を熱湯でアク抜きし、和え物や天ぷらとして口にする事例が報告されています。しかし、葉や茎に「星状毛(せいじょうもう)」と呼ばれる微小な毛が密生しているため舌触りが著しく悪く、強い青臭さとエグ味があるため、一般的な食材としては全く定着していません。
園芸愛好家のコミュニティでは、「『卯の花の煮物』を作ろうとして木の花を摘もうとした家族を慌てて止めた」「食用のおから料理と混同して誤飲・誤食しそうになった」といった体験談が定期的に共有されています。園芸用の苗木は農薬が散布されている可能性も高いため、「料理の卯の花はおからを食べるものであり、木に咲く花を食べるものではない」という線引きを明確に認識しておく必要があります。