秋の食卓を豊かに彩るためには、青魚だけでなく淡麗な旨味を湛えた白身魚の存在が欠かせません。10月は底引き網漁や沿岸漁が活発化し、脂を上品に蓄えた10月の白身魚おすすめ銘柄が目白押しとなります。
なかでも筆頭に挙げられるのが太刀魚です。銀色に輝くグアニン層の皮下に良質な脂を豊富に溜め込んでおり、加熱することで白身とは思えないジューシーな旨味が広がります。また、「秋カマスは嫁に食わすな」のことわざで知られるカマスや、産卵後の体力回復を終えて身が締まった真鯛、晩秋に向けて厚みを増すヒラメもこの時期が食べ頃です。
素材のポテンシャルを極限まで引き出す、家庭でも失敗しない秋の味覚魚レシピをご紹介します。
プロ直伝!太刀魚の美味しい食べ方:香ばしネギ塩炙り焼き
太刀魚の皮は非常に薄く、身と皮の間にこそ旨味成分が集まっています。そのため太刀魚の美味しい食べ方としては、絶対に皮を引かずに加熱調理するか、皮目を炙る調理法がベストです。
5cm幅の筒切りにした太刀魚の両面に細かく格子状の隠し包丁を入れ、強めに塩を振って15分置きます。出てきた水気をキッチンペーパーで拭き取り、高温のグリルで皮目がカリッと焦げ目がつくまで一気に焼き上げます。仕上げに刻みネギとすだちを絞るだけで、ふっくらとした身肉から溢れる上品な脂の甘みをダイレクトに堪能できます。
戻り鰹の極上レアカツレツ
刺身用の戻り鰹のサクに軽く塩・胡椒をし、小麦粉、溶き卵、細目のパン粉を薄くまとわせます。190度の高温の油で表面だけをわずか40〜50秒、衣がきつね色になる瞬間に引き上げます。中心部は完全なレア、外側はサクサクの香ばしさ。わさび醤油やポン酢でいただくと、戻り鰹の濃厚な脂が衣の油分と見事に調和し、赤身魚の新たな境地が開けます。