「地球は青かった」実は言ってない?ガガーリン名言の真相とロシア語

「地球は青かった」実は言ってない?ガガーリン名言の真相とロシア語

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ガガーリンの言葉を語る上で避けて通れないのが、「宇宙に行ったが、神は見当たらなかった」という発言の真偽です。この言葉は世界中でガガーリン自身の哲学的な感想として引用されてきましたが、現在では歴史研究者の調査により、ニキータ・フルシチョフ第1書記による政治的捏造であったことが証明されています。

当時、ソビエト連邦は徹底した無神論政策を推進しており、ロシア正教をはじめとする宗教勢力を抑圧していました。ガガーリンの帰還後、ソ連共産党中央委員会の総会においてフルシチョフは演説し、「ガガーリンは宇宙へ飛んだが、そこにはいかなる神も神々も見出せなかった」と語りました。最高権力者が発したこのアジテーションが、いつの間にか「英雄ガガーリン自身の肉声」としてすり替えられ、共産主義の科学的優位性を誇示するスローガンとして西側諸国へも輸出されたのです。

皮肉なことに、近年の関係者証言や親族の手記によれば、ガガーリン自身は正教会の洗礼を受けた家庭で育ち、飛行直前の姪の洗礼式にも立ち会うなど、敬虔な信仰心を持つ人物でした。宇宙飛行士仲間のヴァレンチン・ペトロフ教授も「ユーリがそのような無礼な言葉を口にするはずがない」と公式に証言しています。国家の威信とイデオロギー闘争の具として、英雄のパーソナリティと言葉が改ざんされた典型例と言えます。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。