ダウンタウン地区に聳え立つ世界最高峰の超高層ビルブルジュ・ハリファ。その壮大なシルエットの目と鼻の先で、無数のフリーゾーン(経済特区)が活発に機能している。ドバイ国際金融センター(DIFC)をはじめとするこれらの特区では、外国資本100%保有の容認や、個人所得税およびキャピタルゲイン税の非課税措置が徹底されている。
かつては単なる資金回避の拠点を指すタックスヘイヴンという簡略化されたレッテルで語られることも多かった。だが現地の制度設計はさらに実効的だ。近年法人税が導入されたものの、経済特区内の一定条件を満たす適格事業に対しては強力な税制優遇が維持され、企業は極めて高い資本効率を維持できる。国際的な規制強化の流れを汲みつつも、ビジネスフレンドリーな環境を即座に構築する制度設計こそが、流動性の高いグローバル資本を引きつける最大の磁力だ。