プロのシェフがステーキを切り分ける際、包丁をまな板に対して真上からストンと落とすことは滅多にありません。断面を広く美しく見せ、かつ食感を滑らかにするために「そぎ切り」を用います。
理想的なステーキそぎ切りの角度は、まな板に対しておよそ45度〜60度に刃を寝かせるフォームです。斜めに刃を滑らせることで、繊維を斜めに長く断ち切ることができ、舌に触れる表面積が広がるため、肉の旨味と肉汁をより強く感じられるようになります。
さらに、ステーキ断面を綺麗に切るコツとして絶対に外せないのが「肉を休ませること」と「ステーキナイフの入れ方」です。
- 焼き上がりのレスト:焼き立ての肉は内部の肉汁が沸騰して暴れています。アルミホイルに包んで肉の厚みと同じ時間(約3〜5分)休ませることで、肉汁が中心から全体へ均一に行き渡り、切った瞬間に旨味がまな板へ流れ出るのを防ぎます。
- 引き切り(スライシング):包丁を上から押し付けると肉の細胞が潰れて肉汁が噴出します。刃元を肉に当て、刃先に向かってスッと手前に引くように一気に切るのが鉄則です。