ネット上の情報では「雨の日はガラガラで穴場」と語られることがありますが、これには重大な落とし穴が存在します。自然公園という性質上、屋外の移動が大部分を占めるため、十分な準備なしに雨の日に訪れると厳しいコンディションに直面します。
埼玉県こども動物自然公園は比企丘陵の自然な山林を切り拓いて作られているため、園内の高低差がかなり激しいという構造的特徴があります。雨の日は舗装路であっても滑りやすくなり、傾斜地でのベビーカー移動や小さな子どもの歩行には細心の注意が必要です。しかし、適切な対策さえ講じれば、雨の日ならではの恩恵を享受できるのも事実です。
雨天時に攻略するポイントは以下の3点に集約されます。
第1に、「屋内展示エリアの集中攻略」です。コアラ舎、カンガルーコーナーの屋内通路、ペンギンヒルズの観察窓、そして「eco(エコ)ハウチュー」(夜行性小動物展示館)などは、雨風を完全に凌ぎながら至近距離で動物たちを観察できます。特にエコハウチューは薄暗い中で活発に動く小動物の姿が見られ、悪天候時における最重要スポットとなります。
第2に、園内蒸気機関車型バス「彩ポッポ」の積極利用です。1回乗車または1日乗り放題券(運行日・天候要確認)を活用することで、正門から最奥部の「こどもの城」や「東園」までの急な坂道を一気にショートカットできます。体力配分を劇的に改善できるため、雨天時や幼児連れの訪問では乗車計画を最優先に組み込むべきです。
第3に、ランチの持ち込み場所の選定です。雨天時は芝生広場が使えませんが、園内各所にある屋根付き東屋や休憩スペース、森の教室周辺などを活用することで、雨を避けつつ持参したお弁当を食べることができます。雨の日は来園者数そのものが晴天時の2割〜3割程度まで落ち込むため、クオッカやコアラをガラス越しに独占状態でじっくり鑑賞できるという、愛好家にとっては極めて贅沢な環境へと変貌します。