今年のプログラムは、往年のシネフィルを唸らせるだけでなく、Z世代やα世代へのアプローチが極めて自覚的だ。かつてスクリーンで観る機会を逃した名作たちが、最新の修復技術によって蘇る。スクリーンに映し出されるのは、単なる古い映像ではない。そこには、当時のクリエイターたちが命を削って焼き付けた圧倒的な熱量が宿っている。
親の世代が熱狂した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ニュー・シネマ・パラダイス』を、今度はその子どもたちが劇場で目撃する。ロビーでは、上映終了後に熱く語り合う親子連れの姿も珍しくない。映画という共通言語が、分断されがちな世代間のギャップを静かに埋めていく。