インターネット上の簡易メイキングで頻繁に見かける致命的な誤解が、「水滴の輪郭全体を細い白線で縁取ればみずみずしくなる」という言説です。これこそが、多くの初心者が作画に失敗する根本原因となっています。
水滴の輪郭全体を白で囲ってしまうと、光の入射角と反射角の整合性が完全に破綻します。実世界において、360度全方位から均等に光が反射することはあり得ません。全周を白く縁取られた水滴は、透明な水ではなく「ガラス細工」や「プラスチックのビーズ」、あるいは「貼り付けられたシール」のように見えてしまいます。
洗練された水滴の屈折表現テクニックにおいて、白いエッジを描いてよいのは光を直接受ける面と、その反射光が逃げるごく一部の境界のみです。残りの輪郭線は、下地の色を濃くした影色で締めるか、あるいはあえて境界線をぼかして下地と同化させなければなりません。「白を塗らない勇気」を持ち、ハイライトの面積を水滴全体のわずか5%未満に絞り込むことこそが、本物の瑞々しさを獲得するための秘訣です。