製作のたびに保育者を悩ませるのが、型紙起こしやパーツの切り出しに費やす膨大な時間です。全国の私立認可保育所および公立幼稚園に勤務する保育関係者への聞き取り調査では、壁面装飾にかける残業時間について「1行事あたり平均4.8時間」という現実が浮かび上がっています。この拘束時間を劇的に圧縮しつつ、子どもの目を輝かせる工夫として定着しているのが「デジタル型紙の有効活用」と「身近な立体廃材の転用」です。
インターネット上の教育ポータルや専門サイトで配布されているハロウィン壁面型紙ダウンロードを活用する施設が急増しています。かつてのように拡大コピー機の前で倍率調整を繰り返す手間を排し、あらかじめA4規格でパーツ分けされたPDF型紙を複数枚重ねて裁断機で一括カットすることで、下準備にかかる時間は約65%削減されたとの現場報告もあります。非営利の教育目的であれば無料でダウンロードできる信頼性の高いテンプレートをストックしておくことが、現場の働き方改革に直結しています。
さらに、平面的になりがちな壁面に躍動感を与える手法として、幼稚園児が喜ぶ立体壁面評判の筆頭に挙げられるのがトイレットペーパー芯おばけ製作です。円筒形の芯に白い障子紙や不織布を巻き付け、下部にフリンジ状の切り込みを入れて外側にカールさせるだけで、風に揺れるような立体オバケが完成します。子どもたちが自ら作った立体物を壁面に画鋲やテグスで少し浮かせて留めるだけで、室内の照明によって壁に影が落ち、まるでオバケがフワフワと飛んでいるかのような陰影効果が生まれます。「平面の画用紙に貼るだけだった頃より、子どもたちが自分の作品を指差して喜ぶ姿が圧倒的に増えた」と、東京都内の幼稚園教諭は証言します。