数ヶ月にわたって悪臭が治まらない慢性副鼻腔炎の場合、自力での改善には限界があり、耳鼻咽喉科での専門治療が不可欠となります。現代の医療では、症状の重症度やタイプに応じた的確な治療法が確立されています。
代表的な内科的治療として、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬を通常の半量で数週間から数ヶ月投与する「少量長期投与療法」があります。これは細菌を直接殺すだけでなく、鼻粘膜の慢性的な炎症を抑えて線毛運動を回復させる効果があります。さらに、ステロイド点鼻薬の併用で開口部の腫れを引かせ、排膿を促します。
薬物療法で十分な効果が得られない場合や、鼻茸(鼻ポリープ)によって構造的に空気の通り道が塞がれているケースでは、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)が検討されます。鼻の穴から細い内視鏡を入れて副鼻腔の隔壁を取り除き、換気と排泄のルートを一体化させる低侵襲な手術であり、術後は膿の蓄積が劇的に解消され、長年苦しんだ口臭からも解放されます。