マネックス証券社長の現在と歴代の真相|ドコモ提携新体制と松本大の今

マネックス証券社長の現在と歴代の真相|ドコモ提携新体制と松本大の今

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マネックス証券のトップ交代と組織再編を語る上で欠かせないのが、NTTドコモとの資本業務提携です。2024年1月、マネックスグループは中間持ち株会社「ドコモ・マネックスホールディングス」を設立し、マネックス証券をその傘下に置く構造へ移行しました。NTTドコモが中間持ち株会社の株式約49%を保有し、マネックスグループが約51%を保有しています。

この提携劇において、勝川拓成社長に課せられた最大のミッションは「通信と資産形成の完全なシームレス化」です。ネット証券業界では、楽天証券が「楽天経済圏(楽天ポイント)」を武器に急成長し、SBI証券が「三井住友カード・Vポイント」やオープンアライアンスで規模を拡大してきました。マネックス証券は米国株取引のパイオニアや高機能分析ツール「銘柄スカウター」で玄人投資家から絶大な支持を得ていたものの、マス層の獲得スピードでは先行2社に水をあけられていたのが実情でした。

勝川体制のもとで進められたのは、dカードによる投信積立の還元施策や、d払いアプリ内での投資機能の統合、そしてdポイントを活用した資産運用サービスの抜本的刷新です。メガキャリアであるドコモが抱える約1億人の顧客基盤に対し、マネックス証券の本格的な資産運用エンジンを提供するパイプラインが完成しました。単なる口座数稼ぎの消耗戦ではなく、「日常の消費活動から本格的な資産運用へ」という導線を勝川社長の統括下で緻密に設計した点に、新体制の真の狙いがあります。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。