四尾連湖キャンプ場を利用する上で、避けて通れない最大の難所が駐車場の位置とサイトへの荷物運びです。オートキャンプ場のように「車のすぐ横に大型テントを張る」というスタイルは、ここでは完全に通用しません。
湖の入り口にある駐車場に車を停めた後、利用者は水明荘で貸し出される一輪車(通称:ネコ車)やリアカーに自らのキャンプギアを積み込み、湖畔の未舗装路を約500メートル歩いて対岸のテントサイトまで自力で運搬しなければなりません。路面には木の根や勾配があり、普段使い慣れない一輪車を押して歩く作業は、成人男性であっても息が上がるほどの重労働です。
大手クチコミサイトやSNS上に投稿された利用者のリアルな証言を分析すると、この運搬作業に対する評価は真っ二つに分かれています。
「ファミリー用の大型ツールームテントやポータブル電源、重いクーラーボックスを持ち込んだら、サイトに着くまでに体力を使い果たして後悔した」「雨の日のぬかるんだ山道で一輪車を倒してしまい、荷物が泥だらけになった」という悲痛な声が散見される一方、ベテラン層からは全く逆の意見が寄せられています。
「この500メートルの試練があるからこそ、大音量で音楽を流すようなマナーの悪いグループや宴会目的の集団が自然と淘汰される」「荷物を厳選したミニマルな装備で挑み、汗を流して辿り着いた対岸からの景色は、どんな高規格サイトにも勝る」という評価です。利便性を意図的に排除した運搬システムそのものが、四尾連湖の誇る極上のプライベート感と治安の良さを守る「強固なフィルター」として機能しています。