日本のパン文化を牽引する山崎製パン株式会社や、敷島製パンの「超熟」に代表されるヒット商品は、もともと高い水分保持力と小麦本来の甘みを計算して作られている。しかし、一度家庭の冷凍庫に入ると、デンプンの劣化(再老化)が進むリスクと常に隣り合わせになる。製パン業界の最新研究によると、パンの美味しさを保つ温度帯のデッドラインはマイナス5度から5度の間とされる。
つまり、室温でダラダラと自然解凍するのは最もパンの質を落とす行為に他ならない。山崎製パンをはじめとするメーカーや製パン業界の専門家が推奨する解凍調理法は、「冷凍状態からダイレクトに一気に高温過熱する」ことだ。特に水分含有量が高くもちもち感が売りの「超熟」などは、氷結晶が溶け出す間を与えずに一気に内部温度を60度以上に引き上げることで、デンプンが再糊化し、焼き立てと同等以上のフワフワ感が蘇る。