多くの人が躓く最大の壁は「頭から落ちるのではないか」という本能的な恐怖心だ。このメンタルブロックを解除するには、いきなり助走をつけて跳ぶのではなく、段階的なステップを踏むことが最も効果的である。最初は高いマットから低いマットへと向かって回転する「傾斜を利用した前転」から始めるのが鉄則だ。傾斜があることで自然と回転力が生まれ、余計な力を入れずに体が回る感覚を脳に覚え込ませることができる。
次の段階では、低い箱や跳び箱を飛び越えるイメージで、両足で強く蹴る動作を意識する。着地時の手の支えと頭の収容動作が連動し始めたら、フラットなマット上での実践に移る。恐怖を感じた瞬間に体が硬直して首を痛めるケースが多いため、「段階を踏んで成功体験を重ねる」ことが、プロ指導現場における絶対条件となっている。