映像の美しさもさることながら、キャスト陣が放つ声の演技もまた作品の核をなす。主人公・ゴン役を担当した竹内順子の演技は、天真爛漫な少年の無垢さと、ふとした瞬間に覗かせる危うさを完璧なバランスで演じきった。作り込まれたセリフ回しではなく、その場で生きているかのような生々しい感情表現が、観客の心に強く揺さぶりをかける。
キルア、クラピカ、レオリオといったメインキャラクターを取り巻くキャスト陣の掛け合いも絶妙だ。さらに、宿敵ヒソカをはじめとする敵対キャラクターたちが見せる不気味な存在感。言葉の「間」や声のトーンを巧みに操る演者たちの職人技が、物語に底知れない深みを与えている。彼らの声が乗ることで、キャラクターたちは画面の中で実在する生身の人間として呼吸し始めるのだ。