天然にがりが危険視される決定打となったのが、2004年前後に発生した天然にがりの死亡事故と過剰摂取事故です。テレビ番組などで「脂肪の吸収を抑える」「飲むだけで痩せる」と過激に煽られた結果、原液を一気に大量摂取する人が相次ぎました。
当時、心身障害者施設で職員が誤って高濃度の希釈液を飲ませて入所者が死亡する痛ましい事故が発生。さらに一般の消費者でも、下痢や嘔吐だけでなく意識障害を起こして救急搬送される事例が相次いで報告されました。
事態を重く見た厚生労働省の見解と注意喚起が2004年に緊急発表され、「過剰摂取によって重篤な健康障害を引き起こすリスクがある」「通常の食生活で極端に補給する必要はない」と公式に警告が発せられました。この一連の報道と公的機関の強い指導が、「にがりが禁止された」という強い記憶として世間に残ったのです。