「お金を払えば直る」という段階を過ぎ、現代のオーナーを最も苦しめているのが純正部品の廃盤問題です。マツダは2020年以降、FD3S型RX-7の復刻パーツ供給プロジェクトを立ち上げ、一部の重要保安部品や外装パーツの再生産に踏み切りました。メーカーの歴史的遺産を守る姿勢は高く評価されていますが、現場の需要をすべて満たしているわけではありません。
配線関係(メインハーネス)、内外装のプラスチッククリップやウェザーストリップ、エアコンコンプレッサー、各種電子制御ユニット(ECU)やセンサー類など、すでに製廃(製造廃止)となった部品は膨大に存在します。故障時に純正新品が出ない場合、オーナーは全国の中古解体品やヤフオクなどのオークションサイトで中古部品を血眼になって探すことになります。
その結果、オークションではかつて数千円で買えた中古センサーが5万円、内装パネルが10万円といった異常なプレミアム価格で取引されています。壊れたときに「部品がないから走らせられない」という不動車期間が数か月に及ぶこともあり、ガレージに眠るRX-7を前に維持の限界を痛感するオーナーが後を絶ちません。