2026年現在、データセンターを取り巻く環境は「生成AI(人工知能)」の爆発的普及によって劇的なパラダイムシフトを迎えています。大規模言語モデル(LLM)の学習および推論処理には、NVIDIA製などの最新GPUを搭載したサーバーが大量に投入されますが、これらは従来の汎用サーバーの5倍から10倍以上という桁違いの電力を消費し、凄まじい熱を発します。
KDDI多摩第四ネットワークセンターでは、近年の設備改修および増設工事を通じて、1ラックあたり20kW〜40kW超の超高電力密度ラックへの電力供給ラインを大幅に拡充。さらに、空冷だけでは冷却が追いつかない最新AIクラスターに対応するため、サーバー内に直接冷却液を循環させる「ダイレクト・トゥ・チップ(液冷)システム」の受入設備を整え、稼働率を高めています。
また、同拠点はKDDI自身の5G/6Gコアネットワークや「KDDIクラウドプラットフォームサービス」の心臓部であると同時に、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudといったハイパースケーラーの日本国内リージョンと超低遅延でダイレクト接続する「クラウドエクスチェンジ拠点」としてもフル稼働しています。金融機関の勘定系システムや自動運転の制御サーバーなど、1ミリ秒の遅延や瞬時の停止も許されないクリティカルなデータを抱える企業にとって、この多摩拠点はもはや代替の効かない国家基幹インフラとして機能しています。