ネット上で定期的に議論を呼ぶ「チープカシオダサい噂の真相」ですが、その背景には昭和から平成初期にかけて定着した「ホームセンターの吊り下げパックで売られている安物時計」という固定観念があります。プラスチック剥き出しのケースや薄っぺらいウレタンバンドを見て、ステータスシンボルとしての高級時計と短絡的に比較すれば、確かに「安っぽい」という印象を抱くのは無理もありません。
しかし、近年のカシオスタンダード評判を丹念に追跡すると、評価の軸が180度転換している事実に直面します。デザイン界行のトレンドが過剰な装飾から「機能主義(バウハウス的ミニマリズム)」へと回帰した結果、極限まで無駄を削ぎ落としたチプカシのフォルムは、むしろ「飾らない知性」「洗練された実用美」として再定義されました。
実際にチプカシ芸能人愛用モデルの広がりを見ても、その潮流は明白です。かつてローマ教皇フランシスコが日常的に着用していたことで話題となった黒のベーシックモデルをはじめ、ビル・ゲイツ氏のような世界的富豪、さらにはあいみょん氏や星野源氏といった感度の高いアーティストが私服でサラリと身につけている姿がSNS等で拡散され、若年層の間では「あえてチプカシを選ぶこと自体がおしゃれ」という共通認識が確立されています。