特撮ヒーロー作品で主演を務めた俳優は、放送終了後に強烈なイメージの固定化や次なる目標設定に直面することが少なくありません。心理学的・社会学的な見地から見ると、若くして「地球を救う象徴」となった俳優が健全な自己を保つためには、過去の栄光と現在の自己を切り分ける心理的バウンダリー(境界線)の確立が不可欠です。
五十嵐隼士氏のように思い切って別業界へシフトした選択や、渡辺大輔氏のように舞台表現の深奥を極めた選択は、いずれも自律したキャリア形成の好例です。ファンコミュニティ側も「当時の完璧な姿」だけを求めるのではなく、年月を経て変化していく俳優個人の生き様そのものを肯定し、応援する成熟した受容姿勢が定着しています。