子ども向け防犯標語「いかのおすし」が誕生したのは、2004年(平成16年)のことです。当時、全国的に子どもを狙った凶悪な連れ去り事件や声かけ事案が相次ぎ、地域社会における防犯体制の再構築が喫緊の課題となっていました。
子どもが自らの命を守るための具体的な行動基準を、いかに分かりやすく記憶に残る形で伝えるか――。この命題に対し、警視庁少年育成課と東京都教育庁指導企画課がタッグを組んで考案したのが、寿司ネタとして子どもにも馴染み深い「いかのおすし」という語呂合わせでした。
開発にあたっては、緊迫した現場で子どもがパニックにならず、反射的に身体を動かせるよう、5つの重要な行動原則の頭文字が組み合わされました。発表直後から東京都内の小学校を中心に導入が進み、わかりやすいイラスト入りの防犯ポスターや下敷きが配布されたことで、瞬く間に全国の警察本部や教育委員会へと波及していきました。