漂白剤を選ぶ際、多くの人が混同しやすいのがボトルデザインや商品名です。花王が展開するラインナップにおいて、青いボトルに緑のキャップでおなじみの「ハイター」と、カラフルなボトルでおなじみの「ワイドハイター」は、名前こそ似ていますが成分も作用機序も全く異なります。
最大の違いは、主成分が「次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)」であるか、あるいは「過酸化水素・過炭酸ナトリウム(酸素系)」であるかという点です。塩素系漂白剤は極めて強烈な酸化力を持ち、汚れの原因色素だけでなく繊維そのものの染料まで分子レベルで破壊します。そのため、真っ白な無地の木綿や麻、ポリエステルなどにしか使えず、色柄物に使用した場合は瞬時に染料が抜け落ちてしまいます。
一方、ワイドハイターに代表される酸素系漂白剤は、水に溶けた際に発生する活性酸素の働きによって、汚れの色素のみを選択的に分解します。染料に対する攻撃性が穏やかなため、衣類用ハイターの色柄物への使用を考える場合は、必ず酸素系(ワイドハイター各種)を選ばなければなりません。
花王公式の製品仕様データを見ても明らかな通り、「ワイドハイター 衣類用ハイター 違い」を理解せずに「ハイターならどれでも同じだろう」と柄物のシャツを塩素系に浸けてしまうトラブルが後を絶ちません。白さを追求するのか、色柄を守りながら消臭・除菌したいのかによって、手に取るべきボトルは完全に分かれます。