欧米人に多く見られるブルーやグリーン、ヘーゼルといった目の色は、日本人の間では極めて珍しい存在です。その理由は、アジア大陸の強い紫外線環境に適応してきた進化の歴史にあります。
ヘーゼルは、少量のメラニン色素と虹彩内部での光の散乱(レイリー散乱)が合わさることで、ブラウンとグリーンが混ざり合った色合いを生み出します。日本人の目の色でヘーゼルが珍しい理由は、日本人の遺伝子プールにおいてユーメラニンを大量に産生する遺伝的特徴が強固に受け継がれているためです。
さらに、日本人で青い目やオッドアイ(虹彩異色症)が出現する確率は、極めて低い数値にとどまります。青い瞳はメラニン色素が極限まで少ない状態でのみ発色するため、完全な日本人家系から青い瞳が生まれるケースは、極めて稀な遺伝子突然変異か、ワールデンブルグ症候群などの遺伝的要因に限られます。
左右で瞳の色が異なる「オッドアイ(先天性虹彩異色症)」の日本人における発症確率は数万分の一から数十万分の一以下と見積もられており、滅多に出会うことのない非常に希少な現象です。