なぜ実在しない「グラビア」というイメージが、これほど強固にデジタル空間に焼き付いてしまったのでしょうか。大手Q&AサイトやSNS上の細木数子 ネットの反応を定点観測すると、情報の歪曲化プロセスが明確に見えてきます。
検証の結果、インターネット初期の掲示板文化において「【衝撃】細木数子の水着グラビア画像がついに流出!」といった典型的な釣りスレッドが頻繁に立てられていた事実が判明しました。スレッドを開くと、実際にはプロレスラーの画像やテレビで公開された若い頃の着物写真が貼られているという悪ふざけです。
さらに週刊現代やFRIDAYなどの写真週刊誌が、全盛期の彼女のスキャンダルを追及する過程で「銀座の夜の蝶時代の秘蔵写真」をグラビアページ(巻頭・巻中カラー)で特集したことも混乱に拍車をかけました。「週刊誌のグラビアページに昔の写真が載った」という事実が、伝言ゲームのように口頭やネット上で縮約され、「細木数子のグラビア」「細木数子 写真集」という架空のプロダクト名へとすり替わっていったのです。