不要になった消火器を安全かつ確実に処分するためには、一般社団法人日本消火器工業会が主導する国内の公式リサイクルシステムを利用します。この運用を理解する鍵が、消火器リサイクルシールの存在です。
2010年以降に国内で製造された消火器には、あらかじめリサイクルシールの代金(リサイクル処分費用)が本体価格に含まれており、出荷時からシールが貼付されています。このシールが貼られている消火器であれば、廃棄時に追加のリサイクルシール代を支払う必要はありません(ただし、引き取り場所までの運送費や保管管理費は別途必要になる場合があります)。一方、2009年以前に製造された消火器を廃棄する場合は、窓口で新規のリサイクルシール(約500〜600円程度)を購入して貼り付ける必要があります。
消火器の処分方法と費用には、具体的に以下の3つのルートが存在します。
- ホームセンターの引き取り回収サービス:
カインズ、コーナン、コメリなどの大型ホームセンターでは、店頭で新しい消火器を1本購入することを条件に、古い消火器を同数(1本)無料で引き取るサービスを展開しています。買い替えを伴う一般家庭にとって、最も手軽で出費を最小限に抑えられる推奨ルートです。ただし、一部店舗では取り扱いがない場合や引き取りのみの対応(有料)を行っている場合もあるため、事前の電話確認が欠かせません。 - 指定引取場所と特定窓口への持ち込み:
リサイクルシステムの拠点には、全国約200箇所の「指定引取場所」(メーカー販社や物流拠点)と、全国数千箇所の「特定窓口」(地域の消火器販売代理店や防災設備業者)があります。指定引取場所への自己持ち込みであれば保管手数料がかかりませんが、特定窓口に依頼する場合は所定の収集運搬・保管費用(1,000円〜2,000円前後)が加算されるのが一般的です。 - ゆうパックによる郵送回収(住宅用限定):
一般社団法人日本消火器工業会が提携する「消火器リサイクル推進センター」の専用コールセンターへ申し込むことで、自宅までゆうパックが回収に来てくれるサービスです。専用の梱包箱や運賃、リサイクル処理費用がすべてパッケージ化されており、費用は全国一律で6,000円台前半となります。近くに持ち込める店舗がない高齢者世帯や遠隔地において重宝されています。