梅雨から夏本番にかけて、シクラメンには2つの異なる夏越しアプローチが存在します。それが「休眠法」と「非休眠法」です。どちらを選ぶべきかは、初夏時点での株の状態と栽培環境によって決まります。
シクラメンの夏越し(休眠法)は、6月頃から徐々に水やりを減らし、完全に断水して球根を眠らせる手法です。葉がすべて枯れ落ちて球根だけの状態になりますが、水を与えないため高温多湿による球根の腐敗リスクを大幅に下げられるのが最大の強みです。近年の記録的な猛暑下では、室内や涼しい置き場を確保しにくい一般家庭にとって最も再現性の高い選択肢と言えます。
一方、シクラメンの夏越し(非休眠法)は、夏の間も適度な水やりを継続し、葉を残したまま越夏させる方法です。株に体力が残り、6月になっても青々とした元気な葉が多数残っている株に適しています。非休眠で夏を越した株は、秋以降の生育再開が非常に早く、11月〜12月の早い段階からボリューム満点の花を咲かせるメリットがあります。ただし、猛暑の中で少しでも水やりを誤ると一気に腐敗するため、風通しの良い冷暗所を維持できる上級者向けの管理法です。