なぜ同じように巻いているのに、サロンの仕上がりと自宅でのスタイリングに大きな差が生まれるのでしょうか。大手美容誌『美的.com』や『Oggi.jp』が提唱するスタイリング理論と、第一線で活躍するヘアスタイリストへの取材から見えてきたのは、アイロンを通す「前後の下準備」に決定的な違いがあるという事実です。
多くの人が「コテの動かし方」ばかりに気を取られがちですが、劇的に仕上がりを高めるポイントは次の3点に集約されます。
1. 巻き始める前の「ベースブラッシング」
髪の絡まりやホコリが残った状態で熱を加えると、熱伝導が均一にならず、パサつきやカールの不揃いが生じます。目の粗いクッションブラシで毛先から順に優しく梳かし、毛流れを整えるだけで、仕上がりのツヤが格段に向上します。
2. 髪の毛を上下・左右で「4〜6ブロック」に分ける
不器用さを自覚する人ほど、一度に大量の毛束をコテに挟んでしまいがちです。熱が芯まで届かず、外側だけが傷んでカールがすぐダレる原因になります。ブロッキングクリップを使い、耳の上・下、左右の最低4箇所にブロッキングして巻くことが、結果として最短で綺麗な巻き髪を作る近道です。
3. 「熱が冷めるまで触らない」形状記憶の徹底
髪の毛のタンパク質は、熱を加えると柔らかくなり、冷える過程で形が固定(水素結合・アミノ酸結合の再固定)されます。巻いた直後の熱い毛束を手でほぐしてしまうと、カールがダレて持続力が半減します。巻き終えたら手のひらでカールを数秒支えるか、完全に冷めるまで放置してからスタイリング剤を馴染ませるのが鉄則です。