かつて我が世の春を謳歌した勢力がなぜ衰退したのか。その決定打となったのは、度重なる商法改正と法執行機関による徹底的な包囲網である。1982年の商法改正で利益供与罪が新設され、1997年の法改正では罰則が大幅に強化された。金を渡した企業側も厳しく処罰される枠組みが整ったことで、長年続いた癒着の連鎖に亀裂が入った。
さらに、警視庁組織犯罪対策部を中心とする警察当局と、東京地方検察庁特別捜査部の連携による集中取り締まりが決定打となった。暴力団壊滅に向けた暴力団排除条例の整備とともに、不透明な資金の流れが徹底的に洗い出されたのだ。
締め付けが強まるにつれ、かつて数百社から資金を吸い上げていた組織は解体へと追い込まれた。口座凍結や事務所の閉鎖により、資金ルートを断たれた者たちは表舞台からの退場を余儀なくされた。しかし、これによって問題が根本解決したわけではなかった。彼らのノウハウは、より見えにくい場所へと拡散していったのである。