ライブカメラの普及によって手軽に現地の様子が把握できるようになった反面、防災の専門家が警鐘を鳴らす重大な誤解が存在します。それが「画面上でまだ堤防に余裕があるから避難しなくてよい」という誤った判断です。
第一の盲点は、映像配信における微小なタイムラグと急激な水位変動のタイムギャップです。河川カメラの配信データは数分ごとの静止画更新や、数十秒のバッファを持つストリーミングが一般的です。しかし、上流の山間部(三好市方面や剣山山系)で線状降水帯が発生した場合、池田ダムの放流増加から東みよし町域の水位急上昇までは驚くほど短時間で進行します。カメラ画面で危険を感じた瞬間には、周囲の避難路が既に冠水して逃げ場を失っているという事態が起こり得ます。
第二の誤解は、「本流水位」と「居住地の浸水リスク」の混同です。吉野川本流の堤防が決壊するリスクと、宅地周辺の側溝や農業用水路が溢れる内水氾濫は別物です。本流カメラで水面が堤防天端より低く見えていても、局地的大雨によって町内の道路が冠水することは日常的に発生します。東みよし町 防災情報や気象庁のキキクル(危険度分布)を無視してカメラ映像のみに頼る判断は、命取りになりかねません。