一時的な睡眠不足であれば数日で回復しますが、週に3回以上の中途覚醒が1か月以上続く状態を放置すると、心身へのダメージは雪だるま式に蓄積します。特に警戒すべきは、背景に潜む病気や自律神経トラブルのサインです。
日中に過度なプレッシャーを感じている場合、夜中に目が覚めるストレス起因の症状が現れやすくなります。夜間は副交感神経が優位になって深部体温が下がるべきところ、自律神経の乱れと睡眠の質の低下が連動し、交感神経が緊張したまま浅いレム睡眠の割合が増加します。これにより、わずかな物音や寝返りの刺激でも容易に覚醒してしまう悪循環に陥ります。
また、40代〜50代以降で急増するのが更年期による夜中の覚醒です。エストロゲンなど性ホルモンの急減によって自律神経の体温調節機能が乱れ、夜間のホットフラッシュ(急な発汗・のぼせ)や動悸を伴って覚醒する事例が医療現場でも多数報告されています。
さらに見逃せないのが睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。睡眠中に気道が塞がり無呼吸状態が続くと、血中酸素濃度が低下して脳が危機を察知し、強制的に覚醒を促します。「激しいいびき」「起床時の頭痛や口の渇き」「日中の強い眠気」を伴う場合は、単なる不眠ではなくSASを疑う必要があります。