中期中絶体験談が明かす現実|処置の痛み・費用相場と法的手続きの全て

中期中絶体験談が明かす現実|処置の痛み・費用相場と法的手続きの全て

中期中絶体験談が明かす現実|処置の痛み・費用相場と法的手続きの全てにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

妊娠12週を境にして最も劇的に変わるのが、法律上の取り扱いです。妊娠12週以降に胎児を娩出する場合、中絶であっても自然流産であっても、すべて「死産」として行政機関に記録されます。これにより、分娩を終えて間もない母体と家族には、重い行政手続きが課せられることになります。

医療機関から発行される「死産証書(死産検案書)」を受け取り、死産届と埋葬許可証の提出を、分娩の日から7日以内に居住地または分娩地の市区町村役場へ行わなければなりません。役所の戸籍窓口に死産届を提出すると、その場で「埋葬許可証(火葬許可証)」が交付されます。この許可証がなければ、自治体の火葬場での荼毘(だび)に付すことができません。なお、死産届を出しても通常の戸籍謄本や除籍謄本に記載が載ることはなく、将来の婚姻や就職などで他人に知られる心配はありませんが、役所の「死産統計」には生涯記録として保存されます。

火葬や供養の手配に関しても、事前に知っておくべき現実があります。病院が提携する葬儀業者に火葬をすべて一任して代行してもらう方法と、家族自身が葬儀社を手配して火葬場へ同行し、立ち会い・収骨(お骨上げ)を行う方法の2通りがあります。かつては病院側で事務的に処理されるケースが目立ちましたが、近年は「きちんと我が子とお別れをしたい」と希望する両親が増加しています。多くの病院では、分娩後に胎児の身体を綺麗に清拭(沐浴)し、小さな産着を着せて対面の時間を作ってくれます。手足の大きさを記録した足型カードや、記念写真を残すことも可能です。骨壺に収められた小さな遺骨を持ち帰り、自宅の手元供養や寺院の納骨堂へ納めるプロセスは、両親にとって過酷な痛みを伴うと同時に、現実を受け止めるための重要な儀式となっています。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。