桑名正博さんという人物は、単なるロックスターにとどまらない強烈な人間的魅力を持っていました。大阪・御堂筋の老舗問屋「桑名興業」の御曹司として生まれ育ちながら、気取らない人柄と圧倒的な面倒見の良さで知られていました。
ネット上のコミュニティやSNS、追悼イベントに集まるファンの証言を検証すると、共通して語られるのは「誰に対しても分け隔てのない優しさ」です。
「若手バンドマンが困っているとポケットマネーで飯を食わせてくれた」「東日本大震災の直後、誰よりも早く自らトラックを運転して支援物資を届けていた」といったエピソードは枚挙にいとまがありません。豪快で時にやんちゃなエピソードが先行しがちですが、本質は誰よりも情に厚く、困っている人を放っておけない真のジェントルマンだったことが現場の取材からも浮き彫りになっています。