石原慎太郎という存在を世界に知らしめたのは、一橋大学在学中に執筆し芥川賞を受賞した小説『太陽の季節』だった。戦後の倫理観を打ち破る斬新で破天荒な文体は「太陽族」という流行語を生み出し、一躍時代の寵児へと躍り出た。
文学界で成功を収めた後、彼の視線は国家の舵取りへと向けられる。自由民主党から出馬し、圧倒的な得票数で国政へと進出。その後、四期13年にわたり東京都知事を務め、首都高速の整備や環境対策、東京マラソンの創設など、圧倒的な実行力で都政を改革した。作家としての感性と政治家としての決断力を併せ持った男の生き様は、常に賛否両論を巻き起こしながらも、昭和から平成の日本を強烈に牽引し続けたのだ。