X(旧Twitter)などのSNSで定期的に話題となる「トカラの法則」とは、「トカラ列島で群発地震が起きた後、数日から数週間のうちに日本のどこかで大規模な大地震が発生する」というオカルト的な言説です。2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震の直前にもトカラ列島で揺れがあったとされ、不安を煽る格好の材料として使われてきました。
しかし、地震学の専門家による検証では、この法則は典型的な「確証バイアス」に過ぎないと結論づけられています。日本列島およびその周辺では、マグニチュード(M)4〜5クラスの地震が日常的に発生しています。トカラ列島周辺は日本有数の群発地震多発エリアであり、年間に数百回から千回以上の有感地震を記録することも珍しくありません。
つまり、「トカラ列島で地震が頻発している期間」と「日本国内のどこかで中規模以上の地震が起きるタイミング」を照らし合わせれば、偶然の一致が起こる確率は極めて高くなります。記憶に残りやすい事例だけを恣意的に結びつけた結果生まれたのが「トカラの法則」の正体です。