埼玉屈指のスケールを誇る山岳夜景といえば、秩父・皆野エリアに位置する名所群です。標高581メートルの蓑山山頂に整備された美の山公園の夜景と雲海は、全国の夜景ファンや写真愛好家から「一生に一度は見たい絶景」として絶賛されています。
美の山公園の特筆すべき強みは、山頂展望台から秩父市街地の街明かりをほぼ360度のパノラマで捉えられる点にあります。特に春先(4月〜5月)や秋から冬にかけての早朝・深夜、湿度が高く放射冷却が発生した気象条件下では、秩父盆地を覆い尽くす雲海の下から街明かりがぼんやりと透けて揺らめく「雲海夜景」が出現します。現地を訪れた写真家は「人工の光と自然の霧が織りなす光景は、息をのむほどの神々しさがある」と証言しています。
一方、秩父市街地を挟んで対岸の尾根に位置するのが、秩父ミューズパークの「旅立ちの丘」です。名曲『旅立ちの日に』の発祥地としても名高いこの展望デッキは、空中にせり出すような構造になっており、秩父ハープ橋(秩父公園橋)のライトアップと市街地のイルミネーションを真正面から捉えることができます。足元に光るフットライトが整備されており、深夜でも比較的安全にアプローチできる点が大きなアドバンテージです。