声優アワードで新人女優賞や助演女優賞を受賞するなど、確固たる実績を誇る彼女のフィルモグラフィにおいて、ファンの間で「名演」として真っ先に名前が挙がる5人のキャラクターを精査します。
1. 『しゅごキャラ!』日奈森あむ:ブレイクの原点となった等身大の主人公
伊藤かな恵の名前を一躍全国のアニメファンに知らしめた出世作が、2007年放送の『しゅごキャラ!』における主人公・日奈森あむです。周囲から「クール&スパイシー」と持て囃されながらも、内面は素直になれない普通の女の子という複雑な二面性を、当時新人とは思えない瑞々しいトーンで見事に表現しました。オープニングテーマやキャラクターソングで見せた歌唱力も含め、彼女の礎を築いた金字塔です。
2. 『とある科学の超電磁砲』佐天涙子:無能力者としての葛藤を昇華させた魂の演技
「伊藤かな恵の真骨頂」として圧倒的な支持を集め続けるのが、大人気シリーズ『とある科学の超電磁砲』の佐天涙子です。能力開発がすべてとされる学園都市において、一切の能力を持たない「レベル0(無能力者)」としての劣等感、やりきれなさ、そして仲間を信じる真っ直ぐな強さ。第1期終盤で見せた絶叫と涙の告白シーンは、当時の視聴者コミュニティに凄まじい衝撃を与えました。単なる記号的な美少女ではなく、生身の人間味を感じさせる伊藤かな恵ならではのニュアンスが存分に発揮されています。
3. 『花咲くいろは』松前緒花:「ぼんぼる」精神を体現したP.A.WORKSの看板ヒロイン
P.A.WORKS「働く女の子シリーズ」の記念すべき第1作『花咲くいろは』の主人公・松前緒花も外せません。過酷な環境に置かれながらも「ぼんぼる(精一杯頑張る)」と前を向き、温泉旅館「喜翠荘」で成長していく少女のひたむきさを演じ切りました。関係者へのインタビュー記事でも明かされている通り、伊藤自身の明るく芯の強いパーソナリティがキャラクター造形と完璧にシンクロし、アニメ史に残る名作青春群像劇を牽引しました。
4. 『ソードアート・オンライン』ユイ:人工知能に命を吹き込んだ包容力の声
世界的な大ヒットを記録した『ソードアート・オンライン(SAO)』シリーズでは、キリトとアスナの前に現れる謎の少女であり、のちに二人を導くAIとなるユイを担当。愛くるしい幼女の声音の中に、システムとしての冷静さと、家族を愛する深い情愛を同居させた演技は唯一無二です。シリーズが長期化するにつれて、物語の要所を支える精神的支柱として、世界中のファンから厚い信頼を寄せられています。
5. 『僕は友達が少ない』柏崎星奈:強気なお嬢様が覗かせる不器用な可愛さ
「肉」の愛称で親しまれた『僕は友達が少ない』の柏崎星奈では、容姿端麗・成績優秀でありながら性格に難があり友達ができない高飛車なお嬢様を好演。プライドの高さと、空回りしたときの不憫で愛らしいギャップを巧みな緩急で演じ分け、伊藤かな恵のコメディエンヌとしての才能を世に知らしめました。