1984年にグリーティングカード用として初登場したみんなのたあ坊は、その飾らない愛らしさで瞬く間に支持を広げ、1988年と1989年のサンリオキャラクター大賞で連覇を達成するなど、まさにサンリオのトップランナーとして君臨していました。しかし、その人気の絶頂期において大きな転機が訪れます。
1989年、サンリオから出版された絵本シリーズ『たあ坊のガンバリ宣言』などの記述やキャラクターの描写に対し、障害者団体から「知的能力や身体的特徴をからかいの対象にしているように受け取れる」との指摘が寄せられました。これを受け、サンリオ側は即座に対象書籍の自主回収を決定。差別を助長する意図は一切なかったものの、社会的な影響を重く受け止めた結果の判断でした。
この回収騒動以降、サンリオはキャラクターの取り扱いに対して極めて慎重な姿勢を取るようになり、テレビ露出や大規模なプロモーションが一時的に控えられました。これがファンや世間の間で「たあ坊が突然消えた」「封印されたのではないか」と語り継がれる最大の要因となったのです。