『ナンバMG5』を語る上で欠かせないのが、難破家の愛犬である柴犬・松(まつ)の存在です。剛を誰よりも理解し、剛の二重生活を唯一知る「相棒」として描かれた松ですが、そのモノローグ(心の声)を担当した声優の正体は、初回放送時まで伏せられていました。
第1話のオンエアで松が口を開いた瞬間、SNSは騒然となりました。愛らしい柴犬の口から漏れ出たのは、低く響くハードボイルドかつ妖艶な美声。その主は、数々のアニメや洋画吹き替えで第一線を走る実力派声優・津田健次郎でした。クレジットでも第1話終了時点では「???」と伏せられており、第2話の放送前に公式から発表されるや否や、Twitter(現X)の世界トレンドで上位に食い込むなど、規格外の反響を巻き起こしました。
津田健次郎の渋みのあるボイスが、柴犬のつぶらな瞳やコミカルな仕草と絶妙なギャップを生み出し、「剛アニキ」を慕う切ない心情描写に一層の厚みをもたらしました。単なるマスコット枠に留まらず、物語の重要な語り部として機能させた演出の妙は、放送から時間が経った今でも視聴者の記憶に鮮烈に焼き付いています。