生活様式の変化に伴い、自宅での衛生管理意識はかつてないほど高まった。その反面、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)などの最新データによると、家庭内における化学物質の誤用や吸引事故の相談件数は依然として減少していない。
背景にあるのは、住宅構造の進化だ。気密性の高い近年のスマートホームでは、従来の家屋に比べて空気が滞留しやすい。換気扇を回さずに浴室やキッチンで強力な薬剤を使用した場合、揮発した成分が室内に充満するスピードが格段に早くなっているのだ。
さらに、ネット上の不正確なDIY掃除情報や、SNSで拡散される独自の洗剤ブレンド術を鵜呑みにした事故も目立つ。手軽に買える日常品だからこそ、主成分である次亜塩素酸ナトリウムの化学的性質を正しく理解することが求められている。