「ドン・キホーテOUTLET館という単独の看板を掲げた店舗が本当にあるのか」という疑問に対し、流通現場を取材した結論から言えば、過去に実験的屋号として展開された独立店舗の系譜を継ぎつつ、現在は大型店舗内のオフプライス特設フロアや集約拠点へと姿を変えて全国で機能しています。
かつて千葉県などに「ドン・キホーテ OUTLET館」という直球の屋号を冠した店舗が存在し、業界に衝撃を与えました。現在そのノウハウは、PPIHグループの旗艦業態であるMEGAドン・キホーテを中心とした「オフプライス売り場」や、各エリアのハブ店舗に設置された特設クリアランスコーナーへ完全に統合・進化を遂げています。
ネット上で「一体なぜここまで破格なのか」と騒がれる最大の要因は、ドンキホーテ訳あり商品が安い理由の根幹にある独自の調達システムです。通常の小売店がメーカーから商品を仕入れる際、売れ残りリスクを考慮して返品条件付きで契約するのが一般的ですが、PPIHは「一切の返品を行わない」「全量を即時現金決済で買い取る」という強烈なバイイングパワーを誇ります。
メーカー側にとっては、決算期末に抱えた過剰在庫、パッケージ変更に伴い通常流通に乗せられなくなった旧品、倉庫保管料を圧迫する季節外れ品を、ブランドイメージを傷つけずに一瞬で現金化できる極めて都合の良い出口となります。この両者の利害が完全に一致した結果、通常店の仕入れ原価を大幅に下回る価格で商品がドンキのバックヤードへ集約され、棚に並んだ瞬間に圧倒的なプライスダウンが実現するのです。