SNSやネット掲示板を調査すると、いぬやしき ネットの反応は極めて熱狂的である一方、はっきりとした忌避感を示す層も存在します。読者が投じたいぬやしき 感想を深掘りすると、評価を二分する決定的な境界線が浮かび上がってきます。
好意的な層が熱く支持するのは、やはり徹底した弱者救済のドラマです。「家族から粗大ゴミ扱いされていた初老の男が、街中の不治の病に苦しむ人々を人知れず治して回るシークエンスで涙が止まらなかった」「小日向文世の枯れた声で紡がれる犬屋敷の独白に胸を打たれた」といった声が目立ちます。全能の破壊力を得ながらも、暴力ではなく「癒やし」に力を見出す姿が、読者の庇護欲と救済願望を強く刺激しています。
一方で、「いぬやしき つまらない」「見ていて気分が悪くなった」と途中で脱落してしまう読者の大半は、獅子神による凶行シーンを理由に挙げています。特に序盤に描かれる、とある一般家庭への押し込み強盗殺人シークエンスは有名です。赤ん坊を含む家族全員を風呂場で水死・射殺する冷酷極まりない描写に対し、「救いがなさすぎる」「理不尽な悪意に耐えられない」と生理的な嫌悪感を抱くユーザーが少なくありません。
また、「スマホ越しにネット民を虐殺するシーンの描写が大味すぎる」「警察の対応がいくら何でも無能に描かれすぎている」といった、リアリティラインの揺らぎを指摘する声も散見されます。本作は緻密な写実描写をベースにしながらも、展開されるプロット自体は少年漫画的な記号性と寓話性に満ちています。この「生々しい絵柄」と「荒唐無稽な大風呂敷」のギャップを許容できるか否かが、面白さを感じられるかどうかの分水嶺となっています。