化学防護服のレベルA〜Dの違いとは?命を守る選び方とJis基準

化学防護服のレベルA〜Dの違いとは?命を守る選び方とJis基準

化学防護服のレベルA〜Dの違いとは?命を守る選び方とJis基準の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

化学防護服を選定する際、世界的な標準指標となっているのが米国環境保護庁(EPA)などが定める「レベルA・B・C・D」の4段階区分と、日本産業規格である「JIS T 8115(化学防護服)」のタイプ分類です。危険有害物質の「気体・液体・粉じん」といった性状と、要求される呼吸用保護具の組み合わせによって、必要な装備は大きく変わります。

防護レベル・JIS規格詳細・装備構成一般的な基準・対象環境編集部の見解・評価レベルA
(JIS タイプ1:気密)自給式空気呼吸器(SCBA)を内部に装着する完全密閉型スーツ。耐薬品性手袋・ブーツ一体型。最高度の皮膚・呼吸器保護。高濃度有毒ガス、蒸気、未知の化学物質発生エリア。過酷環境下での絶対的安全域を確保するが、内部温度の上昇が激しく活動限界は20〜30分程度。レベルB
(JIS タイプ2/3:非気密・液体密閉)自給式空気呼吸器(SCBA)をスーツの外側に装着。全身防滴フード付きスーツ。最高度の呼吸器保護と、高度な液体飛沫保護。皮膚吸収性の低いガス・液体環境。ガスによる皮膚障害リスクが低い場合に選定。呼吸器交換が外側から行える利点がある。レベルC
(JIS タイプ3〜5:液体・スプレー・浮遊固体)防毒マスク(全面形または半面形)を併用。耐薬品性フード付きカバーオール。有害物質の種類・濃度が特定され、酸素濃度が18%以上確保されている環境。工場点検や除染作業で最も汎用される区分。マスク吸収缶の破過時間管理が生命線となる。レベルD
(JIS タイプ6相当または一般作業着)標準的な作業服、安全靴、保護メガネ、手袋。呼吸用保護具は原則なし(または簡易防じん)。呼吸器や皮膚への重大な危険有害性がないエリア。日常の軽作業・監視業務。化学物質の飛散リスクがゼロであることが前提。突発的な漏洩が想定される現場では不可。

JIS T 8115規格では、スーツの密閉性能に応じてタイプ1(気密服)からタイプ6(ミスト防護服)までの性能基準が規定されています。現場監督者や安全衛生管理者は、「どのような物理形状(ガス・液体加圧・飛沫・粉じん)で人体に到達するか」を事前にリスクアセスメントシートで特定し、レベルとタイプを適合させる必要があります。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。