無水カレーの仕上がりを左右するのは、水分と糖度、そして塩分の力学的バランスです。失敗を回避するための絶対的なベースラインとなるのが、トマト缶1缶(内容総量約400g)に対する玉ねぎの比率です。結論から言えば、玉ねぎは中サイズ3個から4個(正味重量600g〜800g)が鉄則となります。トマト缶の水分と酸味に対して、玉ねぎが1〜2個(約200〜400g)では絶対的な糖量と水分が不足し、酸味が際立つか、あるいはルーが溶けきれずに焦げ付くリスクが高まります。
続いて重要なのがカレールーの量です。通常のカレー用カレールーの箱に記載されている「水1000mlに対してルー1箱(約8皿分)」という規定量をそのまま無水カレーに適用すると、塩分濃度が跳ね上がり、塩辛くて食べられない仕上がりになります。無水調理では食材から出る水分量が全体で約800〜1000ml程度になるため、投入するルーの量は通常レシピの半分から約6割(4〜5皿分)からスタートするのが鉄則です。味見をしながら最後に1片ずつ足してとろみを調整するアプローチが欠かせません。