この特異な企業を率いるのが、代表取締役の頓花聖太郎氏です。メディアのインタビューや業界カンファレンスに登壇する同氏は、物腰柔らかな語り口でありながら、恐怖という感情に対する並々ならぬ探究心を覗かせます。
頓花聖太郎 経歴を紐解くと、その根底にはグラフィックデザインや映像、インタラクティブ制作の現場で鍛え上げられた確かなバックボーンがあります。もともとホラー映画や怪談カルチャーに深い造詣を持っていた頓花氏は、既存の広告プロモーションが「楽しさ」や「感動」ばかりを追い求める風潮に疑問を抱いていました。人間の感情の中で最も原始的かつ強烈なフックを持つ「恐怖」を、デジタルの力で拡張できないかという着想が起業の原点です。
頓花氏は自著や登壇イベントの場で「恐怖は人を一瞬で当事者に引きずり込む究極の没入スイッチである」と語っています。人間は恐怖を感じた瞬間、スマートフォンから目を離すことができず、心拍数が跳ね上がり、感覚が研ぎ澄まされます。テクノロジーと恐怖演出を掛け合わせた独自概念「株式会社闇 ホラテク」(ホラー×テクノロジー)は、こうしてデジタル時代の新たな感情体験メソッドとして体系化されました。