妖が見える人間の中でも、対照的な思想で夏目と深く関わるのが「祓い屋」の存在です。特に人気俳優の表の顔を持つ名取周一と、名門・的場一門の頭首である的場静司の動向は、作品のサスペンス要素を大きく牽引しています。
名取周一は、体にヤモリの形の妖が這い回る体質を持ち、過去の孤独から妖を憎む祓い屋となりました。しかし、夏目との出会いを通じて「妖と心を通わせる道」に葛藤し、次第に夏目を祓い屋の危険な世界から守ろうとする保護者的な立ち位置へと変化していきます。
一方、右目を黒い眼帯で覆った的場静司は、強力な力で妖を使役し、一門の存続と拡大のためには容赦ない手段を選ぶ現実主義者です。的場一門の目的は、強大な妖の力を手中に収め、人間社会を脅かす怪異を徹底的に支配・排除することにあります。的場は夏目の並外れた妖力と友人帳の存在に勘づいており、自陣営に引き入れようと冷徹に接触を重ねており、二人の緊迫した心理戦から目が離せません。