シンジが視聴者から激しい反発を買った最大の理由は、それまでのアニポケが大切にしてきた「ポケモンは友達であり、愛情を持って育てるもの」という根幹の倫理観を真っ向から踏みにじる振る舞いにありました。2006年のDP第2話、トバリシティ出身のシンジは登場早々、捕獲した3体のムックルのうち「かげぶんしん」を覚えていた1体だけを手元に残し、残りをその場で即座に野に放つという衝撃的な行動を見せます。
バトルに敗れたポケモンに対して「使えない」「情けない」と罵倒を浴びせるのは日常茶飯事。相手トレーナーへの敬意を欠いた不遜な態度や、勝つことのみを至上命題とする実力至上主義は、従来のライバル(グリーンやシゲルなど)が持っていた小生意気さの範疇を大きく超えていました。小学生を中心とする当時の視聴者層にとって、その姿は到底受け入れがたい「悪意に満ちた冷血漢」と映り、ネット掲示板などでは「クズキャラ」のレッテルが定着することになったのです。