近年、食品・ヘルスケア業界で最も熱い視線が注がれているのが、米に含まれるデンプンの構造変化である。炊き立てのご飯を冷ますプロセスによって、消化酵素で分解されにくい「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」と呼ばれる成分が形成される。
レジスタントスターチは小腸で吸収されずに大腸まで届き、食物繊維に似た働きを見せる。腸内細菌の善玉菌を育てるエサとなり、腸内環境を整えるだけでなく、糖質の吸収をマイルドにして実質的な消化カロリーを抑える作用まで併せ持つ。コンビニのおにぎりや冷えたお弁当がダイエット中の強い味方になり得るのは、この化学変化のおかげだ。温かい炊き立てご飯の幸福感はもちろん格別だが、「冷ましご飯」が持つ代謝上のメリットは、賢い食生活の選択肢として確実に浸透している。