一般的にスペアリブは「一度茹でこぼしてアクや余分な脂を抜く」工程が推奨されがちですが、フライパン調理では下ゆでなしのほうが肉本来の旨味を逃さずジューシーに仕上がります。その代わり、包丁を入れる数分の下処理が仕上がりを大きく左右します。
まず行うべきは、骨のキワにある筋膜のカットです。骨と肉の境目に沿って深めに包丁の刃先を入れ、筋を2〜3箇所断ち切ります。さらにフォークを使って肉全体をまんべんなく刺すことで、繊維が断ち切られて熱の通りが均一になり、タレが深部まで素早く浸透します。
骨付き肉の縮みを物理的に防ぎつつ、味の染み込みを劇的に早めるこの前処理こそが、下ゆでなしでも柔らかく仕上げるプロの基礎テクニックです。