ネット上や週刊誌報道で長年論争の的となっている「大阪西成女医不審死事件の犯人は一体誰なのか」という問いに対し、捜査当局が公に犯人像を示したことは一度もありません。警察が頑なに「自殺」の姿勢を崩さないためですが、現地取材班や法医学専門家、そして支援者たちの間では、明確な利害関係を持った複数の勢力が疑われ続けています。
矢島祥子医師が勤務していた「さくら診療所」は、日雇い労働者や路上生活者が密集する釜ヶ崎あいりん地区の中心に位置していました。矢島医師は単なる診察にとどまらず、患者一人ひとりの生活再建に深く踏み込んでいました。その過程で直面したのが、生活保護費の支給日に受給者を囲い込み、宿泊代や手数料名目で大半をピンハネする貧困ビジネス業者の存在でした。
取材関係者の証言によると、矢島医師は亡くなる直前、一部の患者に対して過剰に処方されていた向精神薬の横流しルートや、特定の宿泊所と医療機関が癒着した診療報酬の不正請求に強い危機感を抱いていました。患者を守るために毅然とした態度で是正を求めた結果、利権を脅かされた勢力から直接的な脅迫を受けていたとされます。実際、彼女は親しい知人に対して「命を狙われているかもしれない」「もし私に何かあったら警察に言ってほしい」と切迫した言葉を残していました。犯人像として、単独の暴漢ではなく、経済的利権を守ろうとした組織的な関与が疑われる決定的な背景がここにあります。