ホッチキスの針は細い金属線ですが、繊維を押し広げて貫通するため、生地の種類によってはダメージが残るリスクがあります。スーツの高級ウール生地や、薄手のシルク・レーヨン混紡素材などは、針を外した後に繊維の目開きや穴が目立ってしまうケースがあるため細心の注意が必要です。
特に注意したいポイントは以下の通りです。
・織り目の詰まった高密度生地への強引な針打ちは避ける
撥水加工のパンツや薄手のスラックスは、繊維が逃げ場を失って糸が切れる原因になります。デニムやチノパン、一般的なポリエステル主体のビジネススラックスであれば、繊維の隙間に針が通るためダメージは軽微で済みます。
・針を外す際は絶対に無理に引っ張らない
最も生地を傷める瞬間は「針を外すとき」です。裾を無理やり引っ張って外そうとすると、針のかえしが生地を強く引き裂いてしまいます。必ずホッチキス本体のお尻についているリムーバー(針外し)や、マイナスドライバーの先を使って針の足をまっすぐ伸ばしてから、丁寧に引き抜いてください。
針を抜いたあとに小さな跡が残った場合は、裏側から軽くスチームアイロンを当てるか、爪の先で縦横に生地を優しくこすることで、開いた繊維が元に戻り跡が綺麗に消えます。